石臼弐層挽き製法R
異なる紋様の目立てによる、それぞれの粒度分布の違いを活かし、芳醇かつ上品なそば粉に仕上げる製粉方法。
放射状目立て石臼・・・絹挽きのしっとりとした手触り、芳醇な風味、青みを追及。十割そば等。
特性ラセン目立て石臼・・・粗挽きの素材感、上品な甘みを追及。
目立ての異なる文様はそれぞれの粒度分布を持ちます。
しっとりとした絹挽きと、素材感のわかる粗挽きそば粉を併せることにより、芳醇な風味と上品な甘みを引き出す製法
製造工程
原材料
玄そば集荷・入庫 検品・等級・目視確認・水分含有率計測 保管-2℃貯蔵
玄そば製粉加工
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- 1玄そば石抜き・磨き
- 玄そば以外の夾雑物・小石を除去し同時にそばの実同士をこすりつけ磨く工程
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- 2玄そば粒選別
- 玄そば粒選別機(大きさを4つに分ける工程(一袋中にそれぞれの粒径のそばの実がはいっているため~.8mm~4.4mm~4.0mm~3.8mm))
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- 3玄そば脱皮
- 4.8mm~4.4mm~4.0mm~3.8mmの四つに粒選別したそばの実を脱皮機パンチ網4.8~4.6~4.4~4.2~4.0~3.8mmを交換しながらエンペラー式(風で飛ばしてそば殻を割る方式)で脱皮し、丸抜き(そば殻を剥いたそばの実)をつくる工程
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- 4石臼挽き製粉
- 丸抜きしたそばの実を石臼製粉機を用い粉砕しそば粉にする工程。
【絹挽き50メッシュ/16rpm】・放射状目立てΦ50石臼
石臼が1回転する際に投入するそばの実の量を絞り込み上臼が浮かない状態を維持させます。1分間に16回転の低速。
篩50メッシュ(1inch×1inch(2.5cm×2.5cm))の中に50の網穴でふるう
【粒度分布の特徴】
微粒粉を多く含み10μ付近と100μの2つにピークが現れます。そばのつながりが良く、そば打ちにおいて捏ね・延しの際に圧縮され、コシの強いそば麺になります。
【粗挽き20メッシュ/18rpm】・ラセン目立てΦ50石臼
石臼が1回転する際に投入するそばの実の量を多めにし上臼をわずかに浮かせる状態を維持させます。1分間に18回転の中速。
篩20メッシュ(1inch×1inch(2.5cm×2.5cm))の中に20の網穴でふるう
【粒度分布の特徴】
微粒粉を含みながら10μ付近と100μの2箇所のピーク、更に400~500μ付近にもピークが見られます。これは、そばの実の表皮(甘皮)部が粗めに粉砕された粒子が含まれている状態です。ラセン目立ては、反時計回りで回転する際に外側に向かって粒子を放出する傾向があり、ラセンのカーブを描く目立ての溝を中心からの距離が長いにもかかわらず、実際は、早めに放出される一部の粒子が存在する特異な目立て紋様と言えます。